無償資金協力「国内輸送船用埠頭改善計画」竣工式の実施

6月1日（金）、平成27年度対トンガ無償資金協力「国内輸送船用埠頭改善計画」竣工式がトゥポウ6世トンガ国王王妃両陛下及びピロレブ王女と夫君のトゥイタ卿の御臨席を得て成功裏に開催されました。

式典には、石井大使、ポヒヴァ首相兼外務大臣、シカ副首相兼社会基盤・観光大臣他複数の閣僚が出席した他、ファカファヌア国会議長、豪州高等弁務官、中国大使、NZ高等弁務官、大野JICAフィジー事務所長等多数の要人が出席しました。

石井大使は、トンガの人々のための海上輸送能力の向上を目的とする本件事業が、関係者の粘り強い努力と協力により完成したことを祝福すると共に、「経済の繁栄のためには海運の発展が極めて重要であり、本事業は、トンガが目指している乗客及び物資の輸送を確実に実施するための能力の向上、及び安全性、快適性、機動性を確保するものであると確信しています。」と述べました。また、大使は、新しい埠頭の名前が国王陛下により「タウファアハウ・トゥポウ4世埠頭」と命名されたことに改めて謝意を表しました。

総事業費は、33億2千万円（約66百万パアンガ）であり、トンガにおける日本の最大の無償資金協力です。石井大使はスピーチの中で、ターミナル内のトンガと日本の人々が共に働く様子を写した写真の展示と前庭のトンガの島々を描写した日本庭園を取り上げると共に、トンガの経済発展におけるこの埠頭の重要性に触れ、「日本人とトンガ人の技術者・労働者が懸命に働いたことに思いを致し、今の世代だけでなく将来の世代の利益のためにも、新埠頭がトンガ政府及び港湾公社によりしっかりと維持管理されていくことを心から望みます。」と述べました。

これに対し、ポヒヴァ首相は、スピーチの中で日本を「真の盟友（true ally）」と呼び、トンガ政府及び国民を代表して、日本からトンガへの継続的な支援に深甚なる謝意を表しました。また、首相は「この計画は、2012年の太平洋・島サミットにおいてトンガの国家社会基盤投資計画に沿って策定され、国内の海上輸送の強化により、トンガの必要とする経済発展を後押しするものです。また、この埠頭は素晴らしく快適なサービスを提供するだけではなく、我々が経済発展の状況に適応していることの証でもあります。」と述べ、全ての関係者が共に働いたことを褒め称えました。

その後、トゥポウ6世国王陛下によるターミナルビルと日本庭園の視察に続いて、樽酒の鏡割りが行われました。また、最後に石井大使、社会基盤省職員等によるトンガ伝統舞踊「ヴァヘンガ」等が披露され、竣工式は締めくくられました。