国家封鎖通知(National Lockdown Notice)の発表(3月26日)

令和2年3月27日
●3月26日夕刻,トゥイオネトア首相は、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大を受けて、「国家封鎖通知」(National Lockdown Notice)を発表したところ、概要以下のとおりです。
 
●これまでのところ、トンガ国内での感染者が発生した旨の政府発表、報道はございませんが、今後も最新情報に留意するとともに,感染予防に努めてください。
 
1 概要
●通知の効力は、3月29(日)午前1時から4月5日(日)午前1時まで。
●何人も生活必需品や医薬品の購入、通院等を除いて自宅隔離が求められる。
●関連省庁、警察、消防、電気、ガス、水道、空港、病院、通信、金融,廃棄物処理,燃料,必需品を販売する小売業等の国家の維持に不可欠なサービスを除き、全ての企業活動は停止。ただし、国際機関や外交使節団等は対象外。
●通知の効力期間中は、公共交通機関も一部例外を除き運行停止。
●午後8時から翌午前6時までは外出禁止。
 
2 通知本文(原文:http://www.gov.to/press-release/national-lockdown-notice/
(1)当該通知は、3月29(日)午前1時から4月5日(日)午前1時までの期間効力を有し、別途改正されない限り、3月20日付国家非常事態宣言において指定された地域(注:トンガにおけるすべての陸地と海域)に適用される。
(2)本通知における用語は、別途指定のない限り、以下のとおり解釈される。
「権限を有した職員(authorized officer)」とは、2007年緊急事態管理法第36条に基づき緊急事態に対処する権限の行使を大臣から付与された者並びに2008年公衆保健法に基づき保健大臣が指定した者を指す。
「不可欠なサービス(essential services)」とは、別紙A(以下3参照)に示すものを指す。
「大臣(Minister)」とは、緊急事態管理を担う大臣を指す。
(3)何人も以下の目的を除き、自宅にて隔離措置を求められる。
 ア    不可欠な消費財を家族のために購入、提供するため。
 イ    医薬品の入手若しくは医療支援を求めるため。
 ウ 銀行その他金融サービスを利用するため。
 エ    別添A(以下3参照)に示された不可欠なサービスの提供者として業務に従事するため。
(4)夜間外出禁止令は、午後8時から翌午前6時まで適用される。
(5)夜間外出禁止令は、警察、国防軍及び権限を付与された職員によって執行される。
(6)パラグラフ12に規定される場合を除き、全ての国内公共機関の運行は停止される。
(7)酒類提供許可(Liquar License)を有する全てのバー、レストラン、ナイトクラブ、酒類小売店、酒類製造工場は閉鎖される。
(8)不可欠な必要品を販売するスーパーマーケット及び小売商店、並びにパラグラフ12において例外とされる場合を除き、全ての企業及び企業活動は、閉鎖・中止される。
(9)全ての公共施設、行事、教育機関、宗教施設、カヴァ・クラブ、ビンゴ、スポーツクラブ、ジム、スポーツ行事・活動、誕生日会、結婚式、及びその他人の集まるレクリエーションは禁止される。
(10)葬儀への参列は、屋内で実施される場合には上限10名、屋外で実施する場合には上限20名に制限され、権限を付与された職員が一切に立ち会う。
(11)警察、国防軍並びに公共の安全の確保及び公共衛生の維持のために権限を付与された職員は、本通知を執行する権限を有する。
(12)別紙Aに示された全ての不可欠なサービス及び右に関連する活動には本通知は適用除外となる。
 
3 別紙A
(1)公共空間法第37条(Public Places Act)に示す不可欠なサービス
 ア 保健省
 イ 警察省のうち、法と秩序の維持を司る部署
 ウ 許可を受けた電力会社
 エ 水道局
 オ トンガ放送協会
 カ 許可を受けた全ての通信会社
 キ 民間航空を所管する省のうち、空港の運営にあたる部署
 ク 海洋、港湾を所管する省、或いは港湾局のうち、港湾の運営にあたる部署
 ケ 民間警備会社
 コ 各省に雇用され、警備に当たる者
(2)2002年公共サービス法(Public Service Act)及び規則に規定される全ての省庁
(3)その他の組織及び公営企業
 ア  トンガ赤十字社
 イ  消防局
  ウ  刑務所
  エ  トンガ電力公社
  オ  トンガ廃棄物公社
  カ  トンガ通信公社
  キ  トンガケーブル公社
  ク  トンガ空港公社
  ケ  トンガ港湾公社
  コ 友情の島海運庁
  サ  トンガガス公社
(4)国会法(Logislative Assembly Act)に基づく国会
(5)トンガに実館を有する外交使節の外交官並びにその職員
(6)開発プログラム
  ア    開発協力プログラム
  イ    防衛協力プログラム
  ウ    トンガ警察開発プログラム
  エ    世界銀行
  オ    アジア開発銀行
  カ    国連関連機関(例:WHO)
(7)危機管理委員会が規定する不可欠なサービス
  ア    宿泊
不可欠なサービスを提供する労働者、隔離、検疫、緊急避難の目的で使用される宿泊サービス並びに既に宿泊者がいる宿泊業者
  イ    国境管理(入国に関するもの)
歳入関税省、外務省、トンガ空港公社、トンガ港湾公社及び右の支援に当たるサービス
  ウ    建設
   (ア)不可欠なサービス及び重要インフラに関係する建設
   (イ)人間の健康及び自宅若しくは職場での安全を維持する上で至急必要とされる建設
  エ    裁判所
  オ    不可欠な消費財
食料、飲料及びその他国民の生活を維持する上で鍵となる消費財を供給、輸送、配達、販売することに関与する全ての組織及び人物。ただし、レストラン、カフェ、持ち帰りの飲食店は含まれない。
  カ    金融サービス
   ● トンガ準備銀行
   ● 銀行、保険会社、退職・年金基金及びその他金融機関並びに右と契約を有し、或いは右にサービスを提供する者。
  キ    医療
   ●   薬局
   ●   民間医療機関及び歯科
  ク    中央省庁及び地方政府
   ●COVID-19に関する対応、執行、計画、ロジ、或いは民間防衛/非常事態管理機能を持つ国家、地区、村のレベルのあらゆる機関(ただし、右の目的のためにサービスを提供するあらゆる機関を含む)。
  ●非常事態対応計画で規定される全ての政府省庁の不可欠な範囲での職員。
  ケ    食料、非アルコール飲料製造及び加工
  ●国内消費及び不可欠なサービス運営のための食料、水産品、非アルコール飲料の包装、生産、加工。
  ●食料品の安全証明、検査、一連の検査機関サービス、食料品の安全、バイオセキュリティ機能
  コ 公共の安全及び国家安全保障
  ●消防・緊急事態サービス及び刑務所を含む、公共の安全或いは国家安全保障のために雇用され、または契約している者
  サ 社会サービス
内務省及び内務大臣から許可を受けた至急の必要に対応する福祉及び社会サービス(NGO含む)。
  シ 交通及びロジスティック
  ●民間航空局、海洋輸送局、気象局及びこれら機関と契約している組織。
  ●不可欠なサービスを支援するための船舶、タンカーを含む交通サービス。
  ●非常に重要なインフラの保守及び現在の運用に関連するサービス。
  ●不可欠な業務上の目的のために利用される車両の保守を提供する組織。
  ス 公共サービス及び通信 
  ●電気、ガス、水道、下水、廃棄物処理(回収)、燃料、通信、ケーブルサービスの生産、提供、販売、廃棄を行う全ての機関及び右と契約する全ての組織。
  ●報道及び放送メディア。
  ●インターネットプロバイダ
  ●公共及び通信サービス及びそのためのサプライチェーンを含む、維持、修理を提供する組織。