対トンガ無償資金協力「全国早期警報システム(NEWS)導入計画」の起工式 -迅速に、双方向に、安定した災害情報を伝達-

平成31年4月1日
3月29日、トンガ放送公社(TBC)敷地内において、平成30年度対トンガ無償資金協力「全国早期警報システム(NEWS)導入計画」の起工式が、セミシ・シカ副首相兼社会基盤・観光大臣を主賓に迎え実施されました。式典には、石井哲也駐トンガ日本国大使夫妻、ポアシ・テイ気象・エネルギー・情報・災害管理・環境・通信・気候変動(MEIDECC)大臣をはじめ、閣僚、国会議員、当地外交団、TBC及び国家緊急事態管理庁(NEMO)他防災関連機関関係者、日本側からは吉浦伸二JICAトンガ支所長及び本邦受注企業関係者など100人以上が出席しました。
 
石井大使はスピーチのなかで、「本件プロジェクトの重要な目標は、トンガ全域をカバーする早期警報情報システムの施設及び機材を整備し、自然災害による被害の軽減に寄与することです。」と述べました。
 
本件は、総額28億円(約56百万パアンガ)規模の日本政府による無償資金協力であり、対トンガ国別開発協力方針に加え、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」などの我が国の重要政策、「誰一人取り残さない-No one left behind」を理念とする持続可能な開発目標(SDGs)等を踏まえ案件が形成されました。
 
石井大使はまた、「本件NEWSプロジェクトを通じて、トンガ国民全員に対し、迅速に、双方向に、安定した災害情報を伝達します。」と述べました。本件は、75箇所の屋外サイレンと屋内514箇所の遠隔起動型受信機(RAR:Remote Activated Receiver)を設置する早期音響警報システム、双方向のメッセージ交信機能を強化する緊急無線システム、そして、TBC放送局舎整備及びニウアフォオウ島やニウアトプタプ島などの離島部にも行き渡る中波ラジオ放送システム整備の3つのコンポーネントから構成されます。
 
石井大使は更に、トンガの「早いうちからマストをたため(「天災は忘れたころにやってくる」に相当)」のことわざを取り上げつつ、今後の有効活用に向け、関係者の能力向上に資する定期的なトレーニングを実施すること、災害時に一層迅速に対応できるよう関連規則を整備すること、そして、通常時から学校やコミュニティーで避難訓練を実施し国民の意識を啓発することの3つの点を強調しました。
 
石井大使は最後に、即位の儀、2019年ラグビー・ワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック、日・トンガ外交関係樹立50周年といった重要な節目を取り上げつつ、「本件が日・トンガ両国の友好関係を示す新たな“シンボル”となることをうれしく思います。」と述べ、スピーチを締めくくりました。
 
シカ副首相はスピーチで、冒頭に本日は「歴史的な日」と前置きした上で、本件を通じて整備するトンガ放送局舎の建て替えは、1961年7月4日、故サローテ女王によって宿舎が開設されて以来初めてとなるものと強調しました。また、「災害や緊急時の最も困難な状況下において、人命を救い、生計と財産を守るための早期対応は最優先事項です。」と述べました。
 
シカ副首相は更に、日本国民及び日本政府からの時宜を得た重要な支援に謝意を示しつつ、「本件プロジェクトの重要な点は、仙台防災枠組み2015-2030が掲げる目標の達成に資することです。」と述べました。テイMEIDECC大臣もまた、トンガは自然災害による様々な脅威に晒されており、政府として一層効果的な早期警報と災害対策に取り組んでいく旨述べました。
 
昨年5月16日、第8回太平洋・島サミットに出席するため訪日したシカ副首相が東京で本件の交換文書に署名しました。本件プロジェクトは、2020年後半完工を予定しています。