二階自民党幹事長の太平洋島嶼国御訪問

平成29年5月5日
 二階自由民主党幹事長率いる、国会議員5名、高知県知事、和歌山県広川町長、高知県黒潮町長他太平洋島嶼国訪問議員団24名が、今週5月1日及び2日の日程で当地を訪問しました。議員団の多くにとっては初めてのトンガ訪問です。  
 
 2日、同議員団は、ファオネルア国際会議場にてポヒヴァ首相を表敬。ポヒヴァ首相は同議員団を出迎えると共に、一行の当地訪問を歓迎し、トンガの発展に資するべく、日・トンガ両国の一層の関係強化を図りたいと述べました。
 
 当地滞在中のハイライトとして、同日、平成28年度対トンガ無償資金協力「風力発電システム整備計画(供与限度額21億円/40百万パアンガ相当)」のE/N等署名式が同議員団の立ち会いの下開催され、沼田大使及びポヒヴァ首相との間でE/Nの署名、続いて澤田JICA所長及びポヒヴァ首相との間でG/Aの署名が行われました。同議員団はまた、ポヒヴァ首相に加え、シアオシ・ソヴァレニ副首相兼外務大臣兼気象・エネルギー・情報・災害管理・環境・気候変動・通信大臣、ポアシ・テイ公営企業大臣、ペニシマニ・フィフィタ教育訓練大臣ら政府要人と言葉を交わしました。
 
 沼田大使はスピーチの中で、本件により風車5基1.3MWを超える発電施設を整備しますと述べ、また、単にトンガ政府の掲げる再生可能エネルギーによる電力供給50%達成を支援するだけでなく、本件は、トンガの地震、津波、サイクロン等、自然災害に脆弱という地理的条件を十分に考慮した設計であることを重視するユニークな特徴を有し、2019年5月頃の完成を目指していますと述べました。
 
 続いてポヒヴァ首相は、トンガ政府を代表して日本国政府及び同国民への本件支援に心からの謝意を述べるとともに、エネルギー分野の拡充はトンガの社会経済開発に不可欠であるだけでなく、トンガ国民の福祉と生活に極めて重要であり、トンガ政府は、クリーンかつ再生可能なエネルギーの活用促進及び維持管理強化を図るため、然るべく対策を取ること、また、本事業を通じて両国の親密な二国間関係が一層強化されることを確信しますと述べました。
 
 最後に林幹事長代理が、我が国が経験やノウハウを太平洋諸国と共有し、その強靱化に貢献していくことは、我が国が国際社会で果たすべき重要な役割ですと述べ、続いて、2018年5月、福島県いわき市に於いて我が国主催で開催する第8回太平洋・島サミット(PALM)が、防災・気候変動などの諸課題について議論を深める良い機会になることを祈念しますと述べ、式典を締めくくりました。
 
 2日、同議員団はまた、トゥポウ6世国王陛下拝謁の機会を得て、両国の一層の関係強化に尽力しました。
 
 この他、同日午後、タノア・インターナショナル・デートラインホテルの同議員団主催の「世界津波の日」高校生サミット参加者との昼食懇談会場に於いて、黒潮町の小学生より寄贈された「ランドセル」の授与式が行われました。大西黒潮町長は、本件ランドセル授与を通じて、昨年11月、黒潮町にて開催された「世界津波の日高校生サミット」に参加したトンガ・ハイスクールの生徒と同町との間の、一層の友好関係強化が図られますと述べました。
 
 これを受け、フィフィタ教育大臣は大西町長に対し、ランドセル寄贈への心からの謝意を表明しつつ、ムア小学校児童はこのプレゼントに歓喜し、日本について楽しく会話をすることでしょうと述べました。同大臣はまた、昨年11月の黒潮町でのサミット開催は、同町を国際的に印象付けるものになりましたと述べました。  更に、尾﨑高知県知事は、同昼食懇談会場にてマヌ・マタエレ/トンガ・ラグビー協会副理事長とお会いでき光栄ですと述べ、高知県知事として初めてトンガを訪問し、2019年ラグビー・ワールドカップの事前キャンプ地として、高知県民一同でイカレ・タヒ・チーム選手団をお迎えしたいと述べました。
 
 当地訪問の最終行事として、同議員団は、トンガタプ島西部に位置するカラアウ村に於いて、マウイ石の碑建立除幕式典に出席し、防災・減災に向けた取組の重要性を強調しました。2015年に制定された「世界津波の日」の立役者である二階幹事長は、「見て、触った」と述べ、初めてマウイ石を視察できたことをうれしく思いますと述べました。マウイ石はトンガ神話にある半神半人マウイ・キシキシ神の物語に登場します。同時に、この巨大石は、トンガに押し寄せた数千年前の巨大津波により近海珊瑚礁から100メートル内陸に打ち上げられた世界最大の津波石であると推察されています。
 
 同除幕式典は、二階幹事長他議員団の他、ソバレニ副首相、エケ/トンガタプ第5選挙区選出人民代表議員(前財務計画大臣)、ウトイカマヌ観光省次官、マヌアトゥ・カラアウ村長らが出席して開催されました。  同議員団は2日の夕刻、ファアモトゥ国際空港より当地を出発しました。

 詳細は、こちらのプレス・リリース (PDF)をご覧下さい。