2015年3月12日
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トンガそろばん全国大会
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2015年3月12日(木)、第5回トンガ王国そろばん全国大会がクィーン・サロテ・メモリアル・ホールで開催されました。サミュエラ・アキリシ・ポヒヴァ首相兼教育訓練大臣が主賓として出席し、葉室和親駐トンガ日本国大使及び藤井将男国際珠算普及基金理事長(ISDF)が見守る中、小学4年生と5年生の児童が、それぞれ筆記、読み上げ算、暗算の部において、そろばんの技術を競い合いました。
葉室大使は、冒頭挨拶の中で教育訓練省に対し、算数の能力向上のための効果的なツールとして、そろばんを重要視してくれていることに謝意を表し、「現在、日本において、そろばんは子どもや若者達の算数の能力を向上する手段としてだけでなく、自信、集中力、記憶力、そして右脳の発達を促す手段として全国的に認知されています。」と述べました。
全国大会筆記の部の優勝者は、国際珠算普及協会が主催する日本での強化合宿に招待されており、今年度の優勝者はトンガタプ島ゲレイア公立小学校のヴィリアミ・トゥイプロトゥさんでした。トゥイプロトゥさんは本年8月17日から20日にかけて群馬県尾瀬で行われる国際珠算交流合宿に参加する予定です。
本全国大会には、エウア、ババウ、ハーパイ各離島の4年生及び5年生の筆記の部優勝者各3名に加え、そろばん検定7級の合格者3名の計9名が離島を代表して参加しました。またトンガタプ島の東、中央、西地域からは筆記の部の上位3割が各地域代表として参加しました。
1970年代より続いてきたそろばん教育は、日本とトンガの長年に亘る堅い絆の礎の一つであり、現在そろばんは、トンガ全土の公立小学校で、3年生から5年生の必修科目となっています。2010年には、トンガにおけるそろばん教育へ貢献した功績を称え、ユナ・トゥポウ元教育省シニア・エデュケーション・オフィサーに対し、旭日双光章が授与されました。また、2009年にJICA「世界の笑顔のために」プログラムを通じ、国際珠算普及基金より計3,286丁、2013年には、沖縄県経営者協会より計901丁のそろばんが、トンガ教育訓練省に寄贈されました。
我が国は、トンガ王国全土におけるそろばん教育の支援のため、これまで数多くの青年海外協力隊員及びシニアボランティアを派遣しています。そろばん大会は、文化・教育事業の一環として、在トンガ日本大使館及びトンガ教育訓練省との共催で毎年開催されています。
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