2016年3月9日
平成26年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「エウエイキ島共同体海上輸送施設改善計画」竣工式
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3月9日、草の根・人間の安全保障無償資金協力「エウエイキ島共同体海上輸送施設改善計画」の竣工式典が行われ、沼田行雄駐トンガ大使は日本政府及び国民を代表して出席し、多数の島民と共に、新しいコミュニティ・ボートとその関連施設の完成を祝福しました。
式典当日は、始めに首都ヌクアロファのクィーン・サロテ港で、セア・オヌア(エウエイキ島の別名)と命名されたコミュニティ・ボートの進水式がありました。引き続き、エウエイキ島までの初航海の後、現地にて沼田大使、トゥイトゥフ・エウエイキ首長、クリスティナ・プレイク財務計画省首席エコノミスト他の臨席のもと、シニパタ・ムリ同行政区長の主宰により、村民総出での竣工式典が開催されました。
同式典では、最初にトンガの伝統的な歓迎の儀であるハウンガ(Ha’unga)が、同島のマカマプ・トーキング・チーフ(ポリネシア特有の首長の代弁者)により披露され、来賓挨拶、記念碑の除幕、大使祝辞などに続き、最後にシニパタ・ムリ村長より、島民を代表して日本政府と日本国民に対する深甚なる謝意が表されました。
沼田大使はスピーチの中で、トンガにおける人間の安全保障と繁栄を達成するためには関係者間の協働が重要であると強調した上で、「今回の事業で、共同使用の安全な輸送手段を提供することは、人的資源に対する投資であるだけではなく、皆さんの将来に亘る安全確保に繋がる投資でもあります。」と述べました。
本事業は、発展途上国特有の開発需要に対応するために1989年に導入された草の根・人間の安全保障無償資金協力制度に基づき実施されました。2015年、被供与団体のエウエイキ村委員会より、劣化が著しく安全性の損なわれた古いコミュニティ・ボートに変わる安全な輸送機材を確保したいとの要請を受けて実施されたものです。
本支援は、トンガ王国政府及び国民による人間の安全保障確保へ向けた努力を支援する日本の姿勢を改めて示すものであり、日・トンガ両国の政府・国民間の温かく緊密な関係の更なる強化へと繋がることを期待しています。