2016年3月30日
「トンガ赤十字社ハアパイ多目的研修センター整備計画」竣工式
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3月30日、草の根・人間の安全保障無償資金協力「トンガ赤十字社ハアパイ多目的研修センター整備計画」の竣工式典が行われ、沼田行雄駐トンガ大使が日本政府及び国民を代表しトンガ赤十字社へ再建された多目的研修センターを引き渡しました。同式典には、ハアパイ諸島のモアレ・フィナウ知事の他、シオネ・タウモエフォラウ・トンガ赤十字事務局長、ナタリア・ラトゥ財務計画省副次官が出席しました。
沼田大使はスピーチの中で、災害時に迅速に対応するトンガ赤十字社の人道的支援活動の重要性を強調すると共に、「本施設が、災害時の緊急避難所や人道支援センターとして機能するだけでなく、平時においては啓発活動の場として地域住民に対する研修施設として活用されると承知しており、地域の強靱性を高め、活動拠点として有効に活用されることを確信しています。」と述べました。また、同センターに設置された倉庫やトイレ棟は、日本赤十字社の支援により建設されたものであり、日本の官民のコラボレーションによるシナジー効果が発現した良い例であると述べました。
本事業は、発展途上国特有の開発ニーズに対応するために、1989年に導入された草の根・人間の安全保障無償資金協力制度に基づき実施されました。2014年1月、トンガ史上最大級といわれるカテゴリー5のサイクロン・イアンによりハアパイ諸島が被災した際に、旧センターも全壊しました。2015年、被供与団体のトンガ赤十字社より、災害等への早期対応が可能な施設を再建したいとの要請を受けて実施されたものです。
同式典でモアレ・フィナウ知事は、ハアパイ諸島の人々を代表し、日本政府と日本国民に対する深甚なる謝意を表明しました。
本支援は、トンガ王国政府及び国民による人間の安全保障確保へ向けた努力を支援する日本の姿勢を示すものであり、本支援が日・トンガ両国の政府・国民間の温かく緊密な関係の更なる強化へと繋がることを期待しています。